あなたもご存知のように、2018年6月15日から民泊新法が施行されました。
民泊の経営(宿泊事業者)をはじめるには届出が必要です。この届出は施行の3ヶ月前の3月15日から受付を開始します。
まだ始まったばかりの制度なので、「どんな書類を書くのだろう」「難しくないかな」と心配してる方もいらっしゃると思います。
大丈夫です。ここではそんなあなたのために、届出書の書き方をどこよりも詳しく解説していきます。
ご自分で書類を作成して届出たいという方は是非参考にしてください。
住宅宿泊事業届出の全体像
下のリンクをクリックしてもらうと住宅宿泊事業届出書の第一面から第5面までがあります。この5枚が民泊をはじめるときに届け出る書類になります。
届出書の書式はコチラからダウンロードして下さい。
住宅宿泊事業者届出書
*最新の様式を置くように気をつけておりますが、今後、内容が変わる可能性もあります。実際に提出する前に必ず役所へ確認してください*2018.3.9更新しました。
ざっと内容を紹介しますと、
- 届け出る人
- 民泊施設の名称・住所など
- 代表者
- 法定代理人(未成年の場合)
- 法人の役員(法人の場合)
- 住宅宿泊管理業
- 住宅
- 営業所
- 住宅宿泊管理業者への委託
- その他
これらの情報について5枚に渡って記入していくことになります。
ここでは一面ずつ記入する内容を紹介していきます。
届出の方法
・住宅宿泊事業(ここでは以下、民泊といいます)を営むための届出は住宅の所在地を管轄する都道府県知事、または保健所設置市の長に対して行います。
・民泊制度運営システムを利用して行うことが原則とされています。
PDFやワードや手書きではなくて、インターネットの民泊制度運営システムで直接入力したい方はこちらに記事をご用意しましたので参考にしてください。
・ひとつの住宅については1事業者のみ届け出ることができます。つまり、複数の事業者が重複して届け出る事はできないということですが、その事業所を共同所有している者の連名での届出はオッケーです。
・届け出が受け付けられると届出番号が通知されます。その番号を標識に記載して公衆から見えやすいところに掲示するという流れになります。
届出にかかる費用
役所への届出にかかる費用・手数料・税金などは特に設定されていません。ご自分でやれば無料ということになります。
ご自分でやらない場合は専門家に頼むということになりますが、その場合には業務の分野としては行政書士に依頼するということになります。信頼できる行政書士に聞いてみるのもいいでしょう。
添付書類
こちらで解説する届出書とは別に準備する添付書類があります。
- 住宅の登記事項証明書
- 住宅の図面
- 住宅が賃借物件である場合の転貸の承諾書
- マンションなどの場合は規約の写し
- 消防法令適合通知書
- 入居者の募集が行われている事を証する書類
- 随時その所有者、賃借人または転借人の居住の用に供されていることを証する書類
- 誓約書
- 身分証明書
- 登記されていないことの証明書
届出者が法人である場合は上記に加えて
- 定款
- 会社の登記事項証明書
- 役員全員分の身分証明書
- 役員全員分の登記されていないことの証明書
添付書類は各地方自治体の条例によって他にも追加される場合があります。
ここから下は手書きで入力するときの解説をしていきます。
記入するときのルール
届出書を記入するのに共通のルールがありますので、最初にここで確認しておきましょう。
※印のついている欄には記入しない
※印は行政側で記入するところです。申請者側が記入するところは赤い枠で囲って表示しています。
年月日は最初のマスには元号のコードを記入する
元号のコードとは以下のとおりです。そういえば平成がもうすぐ終わってしまいますね。
明治:M 大正:T 昭和:S 平成:H
氏名の書き方
左詰めで記入します。また、姓と名の間をひとマス空けます。
フリガナはカタカナで記入します。濁点(゛)半濁点(゜)は1文字として1マス使います。
住所の書き方
丁目、番、号はー(ダッシュ)で区切り左詰めで記入します。
例:東京都千代田区霞が関2丁目1番3号 → 東京都千代田区霞が関2-1-3
未成年の場合
届出者が未成年の場合には法定代理人の同意書を添付します。
法律で決まっている代理人です。親、親権者のことです。
保険に入ることが望ましい
民泊をはじめるにあたって、ゲストとのトラブルや住宅の破損など、ほかにも様々なリスクが考えられます。あとから困ったことにならないように、国は火災保険や第三者に対する賠償責任保険などに加入することを勧めています。
以上がざっくりとした全体像となります。
次からいよいよ届出書の書き方に入っていきます。
それではいってみましょう。
住宅宿泊事業届出書 第一面
①年月日
提出する日付を記入します。
②届出者
届出者が法人の場合は、商号または名称を記入して、氏名には代表者の氏名を記入します。
届出者が個人の場合は、商号または名称がある場合は記入します。
電話番号、FAX番号も記入して印を押します。
③商号・名称・氏名・住所
届出者が本人であれば、もう一度②と同じようなことを今度はマス目に入れて記入していきます。
法人番号はいわば法人版のマイナンバーです。13桁の数字を記入します。個人は記入不要です。
名称・氏名・住所・電話番号またはメールアドレスも左詰めで正確に記入していきます。
④法人/個人の区別
マスの中に法人なら1、個人なら2と数字を記入します。
⑤代表者または個人に関する事項
法人の場合は代表者、個人はそのまま個人名を記入します。
生年月日の最初のマスは元号コードです。
例:昭和51年9月13日生まれなら → S–51年09月13日 となります。
性別の欄は該当する方のマスに✔(チェック)をいれます。
住宅宿泊事業届出書 第二面
続いて第二面です。
第二面は法定代理人に関する事項を記入します。本人が未成年者でなければこの書面は飛ばしていただいてかまいません。
①法定代理人に関する事項
こちらも先程の一面と同様に記入していきます。
②法人/個人の区別
該当する数字を記入しましょう。法人なら1、個人なら2です。
③法定代理人の代表者に関する事項
法人の場合は代表者の情報を記入します。
④法定代理人の役員に関する事項
法人の役員の情報を記入します。複数人いる場合は全員分記入します。
記載しきれない場合は第二面をもう一枚作成し、記載します。
住宅宿泊事業届出書 第三面
続いて第三面に行きます。
三面は法人の役員に関することです。個人の方は記入不要ですので飛ばしてください。
①役員に関する事項
法人の役員に関する情報を記入します。もう同じようなことを何度もやっていますが、ここでも記入してください。
役員全員分を記入します。もし記載しきれない場合は第三面をもう一枚作成して記載してください。
次に続きます。
ここまでは氏名や住所といった、通常よく書く事項がほとんどでした。特に問題なく来れましたか?大丈夫ですよね。
次の四面と五面はこれまでとは違うので解説にも力が入ります。